香道の先生と知り合い、初めて香道というものを体験した(Site SS2にも写真とコメントを記した)。
いわれを聞くと、日本書紀にすでに記述されているそうだ。そして茶道、華道などと同様に室町期に発達を遂げる。当然、禅の影響もあると思うが、その素晴らしさは最小限の素材で最高の表現をしようとするものだ。能も同じ。日本特有の文化であるようにも感じる。
しかし香道では、沈香(密度が高いため水に沈む香木)を使うわけだが、これは南方でなくては取れないもの。ベトナムやシャム(タイ)、スマトラといったところが産地で、しかもさまざまな自然の環境が揃わないと出来ない。日本という国だけでは成り立たない。つまり一見国粋的に思える伝統的な文化にも異文化が取り入れられている。このことは何か象徴的に感じる。
例えばバッハの古典舞曲もさまざまな外国の舞曲がベースになっており、これも異文化を取り込んだ形だ。異文化が出会うことでさらに素晴らしいものへと発展する、そういう例は少なくない。ジン、コーヒー、カレーみな好物だ。
僕ら日本人がクラシック音楽をやるのも全然アリと言えるはずである。
おっと今日は七夕。織姫と彦星との出会いも素晴らしいものなのだろう。
