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盛りだくさんな週

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今週はイベント盛りだくさん。

23日は京都の知人宅で優雅な「観桜会」。満開の彼岸桜を鑑賞しつつ、絶品料理を楽しむ会。今年はChopinのノクターンを8曲弾かせていただきました。旬の筍の鮮烈な味にノックアウト。

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満開の彼岸桜

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24日は京芸の卒業式。今年も仮装オンパレード。あまりのおかしさに学長が証書を読めなくなる事態に発展!

26日は東京文化会館で坪田昭三先生の室内楽の会。室内楽の神様、往年の巖本真理カルテットとの共演で名高い坪田先生も御歳84とか。Mozartのウィーン時代のコンチェルト3曲をオリジナルの室内楽ヴァージョンで。抜群の透明感、音の繋がりの絶妙なコントロールと味わい。無駄を排した表現の中にも、キラリと光る情熱。気持ちが洗われる一夜だった。

27日は宮地楽器ウーリーズにRhodesの調整法のレクチャーを受けに行った。分かりやすい説明で、ますますRhodesが身近になった。FBページで逐次紹介します。

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28日は友人と千石のフレンチ、モンプチコションローズで食事。千葉産のいも豚をメインに、海老のココットやオリジナリティ溢れるアミューズを楽しむ。やっぱりいいなフレンチ。

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プチコションのアミューズ


能の講話会

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学部入試もようやく終わり、まもなく春休み。陽気もだいぶ春らしくなってきて、京都もだんだんツーリストが多くなってきた。


16日日曜日、京都国際会館にお能の講話会に出かける。「能の花を語る」と題された定期的に行われている講話会で河村晴道さんによるお話。初めて参加した。

テーマは「朝長」と「隅田川」。どちらも世阿弥の息子、十郎元雅の作と云われている。「朝長」は平治物語をベースにした源氏の悲劇。「隅田川」愛児の死を知った母の悲話で、生の儚さを川に象徴させた作品。

元雅の作品は、音に敏感であるという。

「朝長」では懺法(せんぼう=六根の罪障を懺悔するための法要)という特殊な状況を表現するために、太鼓を何ヶ月もかけて特別な調子に調整していくという。本来張りがあって生気のある音色の太鼓を、わざと淀んだ音色に変えていくという念の入れよう。舞台で太鼓の出番が終わると、普通の状態に戻し、最後の最後に普通の音で打って調子を変えていたことを示すという憎い演出。

「隅田川」でも、我が子の消息を求めていた母が、その死を知りひれ伏して泣く場面で、「鉦鼓」(念仏に使う打楽器)が使われるなど。

また世阿弥と元雅の幽霊観の違い。世阿弥の幽霊は死してなお意志を持つ霊、元雅の霊は現実の人間が捉える幻との解釈でよいだろうか。元雅のリアルな感覚は近世的とも云える。

世阿弥の作品、元雅の作品において、どの修羅能においても戦さを肯定したものがないそうだ。武勇伝がない。あの戦国時代において戦争を否定的に見る芸術。素晴らしいお話だった。


19日に河村晴道さんのお父様、観世流能楽師の河村晴夫さんがご逝去された。心からご冥福をお祈りします。



ローズ・コンサート(京都)

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今週は京芸の入試。来週までかかります。しかしこれで1月から続いていた聴き仕事もようやく一段落。

今度は弾き仕事のこと。6月3日に京都芸術センター講堂で、ローズ・ピアノのソロコンサートを開きます。とてもムーディーな二月空によるチラシのデザインが決まり、告知開始です。

昨年、東京代々木上原のムジカーザでモダンピアノとローズの組み合わせで演奏会をしましたが、今度はローズオンリー。会場はとても雰囲気のある空間で、音響も専門家にお願いしました。

藤枝守さんの作品、河合拓始さんのピアノ・トイピアノ作品、難波研さんの委嘱作品で構成します。

コンサートページも合わせてご覧ください。FBでもスペシャルページを作っています。どうぞよろしくお願いいたします。


神社仏閣と邦人演奏会

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今週はずっと京都。ぶらぶらと十輪寺や梅宮大社、鈴虫寺などを訪問。

十輪寺は在原業平に因む古い寺で、なりひら寺とも呼ばれている。業平の墓や彼が嗜んでいたという塩窯炊きの窯などがある。庭園はとくに趣きがあり、三方普感といって見る方向によって違って見え、小さな庭に大きな宇宙を感じることができるというもの。雪がちらつき、寒い日だったが、気候が寺の雰囲気とよく調和していた。

翌日はときどき晴れ間もある春らしい空気。梅でも愛でようと松尾の梅宮大社へ。社へ入ると迎えるように大輪の梅の木。みごとに満開。庭園にも咲き揃ってはいないものの、さまざまな梅が見られ、しばしのんびりと散策できた。

駅と反対側の鈴虫寺までは川沿いの情緒ある道。寺へつながる80段の階段を上るまでは、人がこんなにたくさんいようとは思ってもみなかった。寺の中で説話があり、それが終わってまた次のグループの案内となるため、寺の入り口で行列ができる。寺に入ってみると、なるほどたくさんの鈴虫がガラスケースの中で元気に鳴いている。季節関係なしだ。説話は京都ギャグ満載でいささか面食らった。これも名物ということだろう。


夜は二夜連続で、「石井眞木+伊福部昭」の音楽会を京都文化博物館で楽しむ。JCMRという邦人作品を演奏するグループのものすごく楽しい企画。箏からリコーダーまでさまざまな楽器の組み合わせ、佐野光司さんのレクチャーまで入るという、ぐっと彼ら(作曲家にも演奏家にも)に親近感を覚える演奏会だった。


二月空

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3月になりました。昨日は気温20度くらいはあったでしょうか、急に暖かさが来て、また寒くなる。そう、春です。3月なのに二月空の話題。

先日「二月空」という名前で活躍されている女性2人のユニット(このページのバナーも彼女たちの写真)に写真を撮っていただきました。

彼女たちにはこれまでも演奏会のフライヤーをお願いしていますが、6月3日に京都でローズ・ピアノのソロコンサートを開催できる運びとなり、楽器の写真、それからついでに僕のポートレートも撮っていただいた次第。近々お披露目できると思います。


彼女たちの活動は、カレンダーなどのオリジナル商品の制作、それから紙媒体のデザインを中心に活躍されています。そのセンスに惚れてフライヤーのデザインをお願いしていますが、今回ゆっくり時間をいただいて撮影、お茶、お話ができました。出来上がりが楽しみです。

http://www.nigatuzora.com


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