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鱧茶で精を
あれ?どうした? まだ本気の暑さではないな。
先週から実技試験が始まり、あと数日かかる。学生たち、結構なハードスケジュールの中、なかなか逞しく成長しているのを感じ嬉しい。
試験のはざま、日曜日は9月本番のドイツ・レクイエムの練習に東京を往復。巷はけっこう夏風邪ひいている人が多い。
風邪ひいていられないし、ポケモンGOなんてやってられない。今日は鱧茶漬食べて精をつけ、いよいよ来週からインドネシア・ツアー。(写真はぶれてますが、演奏はぶれない、なんて)
身体が悦ぶショパン
少ししのぎやすい日もあったが、また本気で暑くなってきた。
先週はビッグニュースが続いた。参院選で与党が勝った後の13日、天皇が生前退位を希望と伝えられ、翌日宮内庁が否定。14日はニースでトラックテロ、15日はトルコでクーデター。世の中の空気が不穏で不気味だ。
来週で大学が終わり、再来週からインドネシア。コンサートのために久々にショパンを練習しているが、彼の偉大さを再認識している。それは誰もが認めることではあるのだけれど、弾いた人だけが解る愉悦があるように思えてならない。音楽だけではない、身体が悦ぶような感覚。若い頃から課題に感じてきたことが、この歳になって解ってくるようなところもある。だからついつい練習したくなる。ショパンがピアノを通して感じた音楽と技術の、なんと深遠でなんと思考性に富んでいることか。今さらながら驚き、感謝している。
ドイツからの宿題
金曜日に関空から軽やかに飛行機で帰る。
と、ドイツから分厚い郵便物が届いている。そして懐かしい筆跡! なんと、恩師クラウス・シルデ先生からのもので、開封してみると、手書きでびっしり書かれたバッハについての著述。
「モダンピアノでのバッハ演奏」というタイトルで2010年から6年越しで書かれたもの。
ものすごく貴重じゃないですか。いま、もっともホットなテーマじゃないですか。翻訳するしかないではないですか。
勘定してみると、ドイツ留学から帰国してもう30年近くになる。そしてシルデ先生も今年で御歳90歳になられるはず。「来年、天が許せばこれを出版・・・」とか書かれていて、うるっと来る。そしてワタクシめのような不肖の弟子にも心を配って下さることに、ただただ感謝。
ヒートアップ
そう、思い出した。夜に冷えないから、次の日に暑さが堆積されていくこの感じ。7月に入り、俄然暑さヒートアップ。
そんな暑さへのささやかな抗戦。徹底的に日陰を歩く、犬の散歩は朝4時台・・・そしていつも藝大へは上野公園を歩くが、じゃーん、東西めぐりんバス。短い距離だがこんなときは便利。
暑さなんて比較にならないくらいショッキングだったのはダッカの悲劇。また続けざまにバグダッドでも過去最悪の自爆テロ。グローバリズムなんて全然遠い。選挙が近いが、軽々しく政争の具にしないでほしいくらい由々しき事態。