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フルートリサイタル

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24日は新宿のドルチェ楽器でフルートのコンサート。フランクのソナタ、ジョリヴェのリノスの歌の他、フランセのディヴェルティメントやバッハのソナタなど盛りだくさんのプログラムでたいへんでした。

ドルチェ楽器のアーティストサロンは初めてでしたが、小さいながらなかなか響きのある綺麗なサロン。ピアノは珍しい、スタインウェイのO型。A型より少し小型なのですが、バランスがよくヨーロッパでも人気のあるタイプです。

しかし羨ましいのは、フルート関係の方々の結束力。ソリストの友人の方々、先生方などたくさんいらして下さり、客席からとても好意的なエールを送ってくださっているのが感じられます。演奏しやすい雰囲気をさり気なく作ってくれる。そして演奏会後の打ち上げでは、いろいろな(ときに厳しい)意見が出るが、それが全然嫌味でなく、演奏者をやる気にしてくれる有り難いものなんです。温かみのある、本当に気持ちのいい時間を過ごしました。


中山靖子先生ご逝去

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恩師である中山靖子先生が16日、93歳でお亡くなりになりなった。思えば中学2年生の終わり頃、先生の門を叩いたことが僕のその後の人生を決定した。ただ何となくピアノを弾いていた僕が、専門的に勉強することがどういうことかを思い知り、そのまま現在まで来てしまった。

まず初対面で圧倒されたのは、先生の形容しがたいほどの品格だった。そのとき「上手くしてあげます」とおっしゃってくださったのをよく覚えている。1年後、先生のもとで勉強して、自分が別人のように変化を遂げたように感じた。東京芸大付属高校の受験は、4次試験まで残ったが最後に落ちた。しかし、このペースで勉強を続けなくてはいけないと思った。その1年後に芸高を受け直し、何とか入ることができた。以来大学、大学院、ドイツ留学まで先生のお世話にもなった。

ギーゼキングに師事した唯一の日本人。無駄を省いた技術、楽譜に書かれていることを大切にした解釈、そして華美に走らず、一音一音が美しい粒の揃ったタッチ。靖子先生のお陰で、これらの素晴らしさを肌身で感じることができた。心から感謝しています。ご冥福をお祈りします。


レトロスピーカ

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コンピュータで気軽に音を聞くとき用のスピーカは数あれど、今ひとつ満足感が得られない。数日前、50~60年代ドイツのヴィンテージスピーカーがネットで出てきて、衝動買い。Isonetta (Isophon社 W.Germany )という名前の見た目も可愛いラジオスピーカ。ほぼ僕と同年代か。

以前雑誌に付いてきた安物のアンプ内蔵USB-DACを取っておいたので、役に立った。早速繋いでみる。懐かしいような柔らかい音で心地よい。DACやケーブルを変えてみるともっと良くなるだろうが、PC回りはとにかくシンプルさが大切。モノラルで十分。音が気持ちいいと作業がはかどるかも。


極上おせち復活

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2015年は3年ぶりにフレンチダイニング・ココットとして復活した友人シェフのおせちで幕開け。極上の料理が二段重ねと豪華。豪華なのに、決して出しゃばらない節度があり、清廉潔白な品格を感じる。またこの味が楽しめる幸せ。元日に平らげました。

この料理のように節度のある、そして内容の詰まった年になることを祈念して。今年もどうぞよろしくお願いいたします。


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