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今週は東邦祭
東邦名物、学園祭。4月に学園祭やるのはうちくらいでしょう。29日30日はどうぞ川越キャンパスにお出かけ下さい。
29日13:00、C-301という部屋で、「クラヴィコードで聴く、バッハのリュート組曲」を開催。バッハがヴァイオリンやチェロの無伴奏作品にも用いたの珠玉の名曲をクラヴィコードで弾くという試みです。
30日16:00、グランツザールで毎度おなじみコルアール・アンサンブル。今年の僕の出番はプログラム最後、フランセの「羊飼いの時間」という皮肉たっぷりの楽しい曲。
模擬店はこれも毎度おなじみ、「餃子屋おみつ」。皮を手作りするのが売り。もちもちの生地で餃子を楽しんで下さい。思えば、去年は中国の冷凍餃子事件があって、なんか嫌なムードでした。今年は豚インフル! でもおみつの餃子は不滅です。
穀雨
桜も、花粉も、インフルエンザも、寒の戻りも収まって、何かを落ち着いて始めるのに良い季節になりました。この時期に新学期を開始する日本の学校のシステムはなかなか考えられたものだと思います。
先月の能楽殿公演の感想がブログで取り上げられていて、たいへん嬉しい思いをしました。
http://dlmblog.jpn.org/2009/03/30/post_93.php
コンサートで何が嬉しいといって、演奏側の思惑と聴き手のそれが一致するほど嬉しいものはありません。作曲者の藤枝さんの思いが聴き手に届いているというのが文章に現れています。「雄弁な静寂」というのは、いい言葉ですね。
今年はまた新たな展開が生まれそうで、この季節の空気とともに楽しんでいます。ちなみにこの季節を「穀雨」といい、穀物の成長を助ける雨が降ることから来ているらしいです。
(写真は先週の秩父の夜桜)
能楽殿公演など
3月末から現在にかけて、慌ただしく過ごしておりました。
まず、3月28日は福岡での能楽殿公演。白足袋をはいて初めてお能の舞台に立ったのですが、やはり緊張しました。それとともに自分の居場所のようにも感じました。先祖から続いている芸に対する思いのようなものを感じ、いつもとは違う空気。本番では渾身のお辞儀をしました(笑)。
3月31日はホテルオークラ・曙の間でのコンサート。天井がドーム型で、ホテルの宴会場とは思えない、素晴らしい響き。エラールのピアノを使っての初めての本番でした。
4月2日は唯一オフがとれ、息抜きにSLに乗りました。
新学期が始まり、面談や入学式など、学校が始動します。4月3日の上野は平日なのにごった返していました。
4月5日は恩師・中山靖子先生の米寿のお祝い。「ピアノ演奏法の基本」というご著書もやっと出版され、そのお披露目も。ピアノ演奏上、大切なことがぎゅっと詰まった80ページほどのこの本はお勧めです。
特に、この本の第3章(靖子先生がこれまで主にドイツで勉強され、さまざまな先生から受けた薫陶について書かれたものです)ですが、実は、出版社の方がインタビューという形で取材し、それをまとめて第3章にすることになったんです。そのとき僕も立ち会いましたが、インタビューではなく、ほとんど独演になってしまいました。「立板に水」とはまさにこのこと。すごいんです。走馬灯のように浮かぶ思い出が、およそ1時間のあいだに理路整然と語り上げられ、結局ほとんど編集することなくそのまま第3章になったのです。あらためて先生の頭脳の明晰さに舌を巻きました。
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