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芳中展
千葉市美術館に芳中が来たので、家族3人で出かけた。京都の細見美術館で見てその簡略化の粋を感じた中村芳中、その芳中が特集され、また千葉で開催されているのが嬉しい。家族もそのコミカルな表現に、思わずにやにやして楽しんでいた。あらためて見ると、田河水泡の「のらくろ」や横山隆一の「フクちゃん」など昭和初期の漫画などのタッチと似ているようにも思え、ひいては世界に冠たるマンガ王国である現在の日本にも繋がっているように感じられた。
「光琳を慕うー中村芳中」展は5月11日まで。
変化
4月も気がつけばもう終盤。こんな調子で時が過ぎると思うと、いろいろと焦る。
今年度、大学内は教学サイドも事務サイドもかなり配置が変わって、模様替え感が強くなった。スケジュールが合わず三味線のお稽古になかなか通えなくなった。娘の中学生活が始まり家族の生活サイクルが変わった。
消費税アップも、生活ペースの変化を感じさせる。僅かといえば僅かだが、自動販売機に1000円札を入れていつも500円玉がころんと出ていたのが、490円じゃらじゃら出てきてびっくりしたりする。
変化は時の流れを早く感じさせる要因のひとつのように思える。この時の流れに棹をさせば、「情」と同様、流されるのだろうか。
始動
娘が中学生になりました。セーラー服に変わるだけでかなり大人っぽくなるものです。前より少し早起きして、電車通学。母親も弁当作り。早く学校に慣れて、6年間無事に過ごせますように。
京芸も始まりました。今年度は受け持ち学生も少し増えて忙しくなりそうです。
入学式の合間に、展覧会に出かけました。
ひとつは京都・東山のギャラリーで野村久之・はるみ展。久之先生の作品は80代の年齢を感じさせない若々しいもの。グローバルというキーワードから世界地図を造形化するアイデア。円筒の形がさまざまな表情を見せる。錯視を利用したものなどもあり、とにかく見ていて楽しい。奥様の作品は淡い色調の風景画(日本画)で、ほのぼのとしているようで、鋭敏、明るく華やいでいるようでどこか落ち着きのある雰囲気を湛えていました。
大阪北浜のアトリエ箱庭「獏展」は、詩人・山之口貘に因んだ作品の展示。小さなギャラリーですが、とても雰囲気のある空間。古いビルがアンティーク家具などとともに魅力的なスペースにアレンジされています。お目当ては二月空の作品。封筒の裏に獏の詩、そして二月空の写真とのアンサンブル。獏の「結婚」という詩には中田喜直が曲をつけていて、何度か演奏したことがあります。文学は苦手ですが、気持ちのよい春の午後を獏の詩とともに過ごせたのは感慨深いです。窓にも獏の詩が。
桜とかき氷
例年、天気が荒れる季節ですが、今年は比較的穏やか。母が喜寿を迎えたので、十条の実家を訪れ、一緒に食事をしました。正月は娘が受験の真っ最中で連れて行けなかったので、久々に家族揃っての食事。
食後はぶらぶら十条銀座を散策。一度行ってみたかった天然氷のかき氷で有名な「だるまや」にも行けました。盛夏は行列ですが、この季節外れな時期は空いていて、口どけのよい宇治金時をいただきました。
十条にはなかなか趣きのある桜があり、またこの日は見事に満開で、しばし鑑賞。子供の頃、ここで過ごしましたが、こういう桜は見逃していました。
来週から大学もスタート。今のうちに英気を養って、新年度もいい1年になるよう、全力疾走です。