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武漢

25日から月末まで武漢音楽学院を訪問。邦人作品プログラムの演奏とマスタークラス。武漢は中国の中央に位置し、人口1000万の大都市。京芸の日本伝統音楽研究センターの所長をはじめ、教員も同行。

聞くところによると美味しいスープがあるらしい!!

よって来週のアップはできません!FBもTwitterもGoogleもない生活はどんなだろう?

帰国後ご報告します。

現代邦楽

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木曜日は京都芸術センターで中川佳代子さんの「現代邦楽作品展」。お箏プレイヤーの彼女は、精力的に現代作品に取り組んでおられる。今回はシリーズ「FINAL」とのことで、とっておきの作品が並んだのではないだろうか。

宮城道雄、石井真木、湯浅譲二、松村禎三、山本邦山、そして最後は彼女の師である沢井忠夫。いま、自分も平尾貴四男のフルートとピアノのためのソナチネを弾いているが、共通する部分が多々あり、宮城道雄以来の「現代邦楽」という流れが、かなり強固に存在しているのを感じた。

日本人は鎖国をやめた明治以降、積極的に西洋文化を取り入れてきたが、逆にその頃からの自国文化にやや冷ややかであるように思う。音楽に関しては、特にそれまでの音楽と明治以降の音楽の隔絶を感じるのだが、そこを繋いでいるのが、「現代邦楽」であるような気がする。かくいう私も、先人の近代の軌跡に疎い。こういう音楽にもっと注目し、尊重する気運があってもよい、いやあるべきだと思いました。


NDRエルプフィル

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水曜日は京都コンサートホールで、NDRエルプフィル。ソリストは故障のエレーヌ・グリモーの代役でルドルフ・ブッフビンダー。ベートーヴェン4番。職人的な演奏だった。アラン・ギルバートの流れるような音楽との相性もよい。アンコールはベートーヴェンop31-3のスケルツォ。ソナタ全曲を手がけているだけあって、余裕の演奏。

オーケストラは、対向配置(第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンが向かい合う)で、低弦が向かって左というもの。ちょっと慣れないが、弦楽器の技量は驚くべきものだった。ブラームス4番の終楽章でのモルト・エスプレッシーヴォの迫力は忘れられない。

ああ、でもグリモー聴きたかった!


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