現代邦楽

木曜日は京都芸術センターで中川佳代子さんの「現代邦楽作品展」。お箏プレイヤーの彼女は、精力的に現代作品に取り組んでおられる。今回はシリーズ「FINAL」とのことで、とっておきの作品が並んだのではないだろうか。

宮城道雄、石井真木、湯浅譲二、松村禎三、山本邦山、そして最後は彼女の師である沢井忠夫。いま、自分も平尾貴四男のフルートとピアノのためのソナチネを弾いているが、共通する部分が多々あり、宮城道雄以来の「現代邦楽」という流れが、かなり強固に存在しているのを感じた。

日本人は鎖国をやめた明治以降、積極的に西洋文化を取り入れてきたが、逆にその頃からの自国文化にやや冷ややかであるように思う。音楽に関しては、特にそれまでの音楽と明治以降の音楽の隔絶を感じるのだが、そこを繋いでいるのが、「現代邦楽」であるような気がする。かくいう私も、先人の近代の軌跡に疎い。こういう音楽にもっと注目し、尊重する気運があってもよい、いやあるべきだと思いました。

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