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谷中レトロ界隈

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穏やかな晴天が続いていたが、今日はめっきり寒くなった。東京藝大は入試の真っ最中。

曇りの日と谷中はよく似合う。昭和13年に建てられた三軒家を改装した「上野桜木あたり」の谷中ビアホールで昼食。アラジンストーブなどがおいてあってほっこり。食後は、学生時代からあるのに一度も入ったことがなかった愛玉子に初めて入店。想像通りの雰囲気と味に思わず笑ってしまう。

カヤバ珈琲は、最近はすごく混んでる。このあたり外国人の旅行者の姿もよく見かけるようになった。


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愛玉子


春一番

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関東では17日は春一番が吹いたが、ここのところ続けて強風の日が多い。今日も風が強く、成田からの飛行機はかなり遅れた。テレビはさかんに着陸をやり直す飛行機を映している。電車も遅れていて、今日の移動は疲れた。

先週、10キロほどのクラヴィコードを担いで移動したせいか、帰ってきてから、背中が急にぎくっと痛くなった。ギックリ背中というのもあるらしい。前にもなったことがあるが、こういうときは早めに整骨院でマッサージしてもらうのがいい。今回も悪化せずにすんだ。

日曜日は父の七回忌で築地本願寺へ。久々に叔父や母、弟妹家族の顔が見られて嬉しい。6年前の3月、父は車の運転中に急死。その1週間後にあの大震災。忘れようにも忘れられない。



月読(ツクヨミ)の

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金曜日の京都はまた雪が降って朝は新幹線が少し遅れていた。心配したが、無事にその日に千葉へ帰る。ニュースでは鳥取の豪雪や、鹿児島でも雪が降ったと報じている。関東は大丈夫のようだが、日曜日の福岡行きも少し心配になる。

土曜日は加須で埼玉の歌姫、持木文子さんのバースデー・コンサート。よく晴れて、お客さんもたくさん入っている。しかし時節柄か、お客さんの半分以上(に見えた)がマスクしていて、ちょっと異様だった。コンサートは選曲の面白さに加えて、持木さんのお人柄がにじみ出て、大喝采。

日曜日はクラヴィコードの演奏のために飛行機で福岡へ。当日移動はさすがに緊張する。その上楽器持参だからなおさら。クラヴィコードのためにシートを確保(チェロでよくやるやつ)も初めて。少し遅れたものの無事に到着し安堵。会場の松楠居へ。趣きのある日本家屋。その2階の広い部屋が会場。広いと言っても、お客は30人程度が限度。そこで八女茶にまつわるいろいろなイベントが行われるが、クラヴィコードの「茶の植物文様」もその中のひとつ。この新作は、簡素さと複雑さ、静謐さと外連が同居し、ある意味、お茶的な性格を反映しているかも知れない。

イベントの最後は、「月読の夜想茶会」。中川佳代子さんの三味線、お箏に始まり、それに笙やガムラン舞が加わり、十六夜(いざよい)を迎える「夜想茶会」の雰囲気が高まる。武内貴子さんの松と結った糸を用いて作られたインスタレーションも趣きを添えている。

そして茶酒房「万」(yorozu)の亭主、徳淵卓さんによってお茶が淹れられる。美しい所作で、ゆっくりと煎られた玉露の香りが会場じゅうに、おだやかに広がっていく。

初めていただいた星野の焙茶は、何と言ったらいいだろう、優しくさりげないのだが、奥行きが深い。茶をテーマに広がっていく世界。

打ち上げ終わって表に出ると、いざよいの月がお出迎え。


十六夜(いざよい)のクラヴィコード

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立春を過ぎ、少し空気が変わった感じ。梅も河津桜ももう咲き出した。

副科や伴奏も含めて全ての実技試験が終了。今週は修士演奏。そして週末は2つの本番で忙しい。

12日はとてもユニークな企画なのでちょっとご紹介。

福岡の松楠居というところで「茶三昧」というイベントが行われる。

ダイレクションの藤枝守さんによると素敵なコメント:「八女で育まれた茶を喫しながら、満月から十六夜へと移りゆく月読の時間のなかで、茶とかたり、茶をうたい、茶にむすばれる一期一会のひとときを過ごしてみます。」

お茶にまつわるさまざまなお話(闘茶、茶の発酵、結納茶、星野茶など)とともに、筑前琵琶、舞と箏の演奏などが行われる。

私は今回初演となる八女茶にもとづく「茶の植物文様」をクラヴィコードで演奏します。


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