祖母逝去

9月10日、娘の誕生日に母方の祖母が亡くなった。97歳。最後に会ったのは今年の正月。もう僕のことは認識できなくなっていて寂しかった。

幼少時、文字の書かれた積み木を使って、読み書きを教えてくれたのはこの祖母だった。お陰で2歳ですでに、ひらかなとかたかなは全て読めるようになっていた。街に出ると、読める文字を読むのが楽しく、漢字を飛ばして何でも読んでいたらしい。「スープは」と書かれた看板を「su・ichi・pu・ha」と読んで笑われ近所でちょと有名になったとか。

幼児の頃はいつも祖母と一緒に寝た。イソップなどの話を読んで聞かせてくれたのは今でも覚えている。ピアノも初めは(3歳くらい)トイピアノで祖母が見てくれていた。厳しくて泣きながら弾いた。小学校1年のときは、学校から帰ってくると簡単な計算問題が用意されていて、それをやってから遊びに行けと。遊びたいから、速く解こうとする。けっこう賢いやり方だったかも知れない。

この面倒見のいい祖母と小学2年生まで一緒に暮らした。三つ子の魂というが、この頃の濃密な思い出は今でも自分を支配していると思う。ばあちゃん、本当に有難う。

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