アクロス福岡・円形ホール

ルー・ハリソン記念コンサート(先週の木曜日)は楽しかった。アクロス福岡の円形ホールに、4台の鍵盤楽器が勢揃い。ノーマルな平均律のヤマハC7、ヴェルクマイスター律のヤマハC3、そしてルー・ハリソン指定の純正律によるタックピアノ(ハンマーの先端に画鋲状の金属をつけたもので、今回はアップライト)、そしてキルンベルガー律のアトラス・チェンバロ。アトラスは1960年代から70年代にメジャーだったピアノメーカー。

ルー・ハリソンの鍵盤作品アンソロジーと言ってもいい今回の企画、彼のいろいろな側面が伺えてたいへん面白かった。シェーンベルクから賞賛を受けた「Aria and Conductus from Suite」や「コルネイユのシンナのための劇伴音楽」などは普段滅多に聴くことができない。サラ・ケイヒルの演奏は、スイング感に富んで、生き生きと彼の音楽を描く。

僕はハープシコード・ソナタで参加。1943年の初期ソナタと1999の晩年ソナタ。どちらも旋法的な語法で、アジア人としてたいへん親しみのもてる曲。アンコールにはサラと「エヴリン・ヒンリクセンのためのワルツ」を、それぞれチェンバロとピアノで。これも古賀メロディのようにノスタルジックな曲。

lou harrison Collage Fotor

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