7日:恒例になっている恩師を囲む会。前日の爆弾低気圧を受けて、晴れたもののまだ風の強い日だったが、なんとか無事に行われた。
恩師、中山靖子先生は卒寿を過ぎられてもお元気で、そのお話には毎回驚かされる。今年は、まず会の幹事を引き受けてくださったお二人について話された。門下生の経歴や、いかに素晴らしい勉強をして来られたかについて話されたが、その記憶力の凄いこと。留学経験やどこで演奏されたかなど細かく覚えていらっしゃる。
また、その昔先生がご夫妻でドイツ留学中に、正装してオペラを聴きにいらした際に、なんと皇太子ご夫妻に間違われ、しかも現地の新聞にそのことが載ったという、仰天のお話。「恐れ多くも」とおっしゃるけれど、その優雅ないでたちからはあり得る話だなあと。どれだけエピソードがあるのだろう。
8日:東京芸大のスタート。
そのあと国立近代美術館で「フランシス・ベーコン展」。凶暴さと爽やかさが共存するアンビヴァレントな世界。デヴィッド・リンチも影響を受けていたというのは大いに頷ける。
そのあとはドイツ文化会館で「異なる世界の間で」と題されたシンポジウム。小笠原美環さん、Kota Ezawaさんという日本に生まれながらドイツやアメリカで育ち、活躍されているアーティストにスポットが当てられたものだった。ここでもやはりアンビヴァレンシーが感じられ、AnonymityやUniversalityといったキーワードが印象的だった。現代アートにもたいへん惹かれる。ウェブをご覧あれ!
小笠原美環
Kota Ezawa: Beatles California Über Alles