充実の武漢行き

武漢音楽学院訪問は充実した旅だった(11月25日ー29日)。

今回の催しは、同音楽院が海外から13校、国内から13校の芸術大学や音楽院を招いて講演やコンサートを行うもので、日本からは京都市立芸術大学が唯一招かれ、音楽学部と日本伝統音楽研究センターから11人のメンバーを組んで訪問した。

http://news.whcm.edu.cn/info/1186/5709.htm

日本伝統音楽研究センターの講演は、「古琴の日本における受容」「蘇莫者」「能楽囃子の学校教育への応用」などがテーマで、それぞれたいへん興味深い。(日本の学校教育は自国の音楽のルーツについて扱う機会が少なく、今後より充実してほしいと思う。)

「古琴」はシンプルな7弦の楽器で、中国では最近また人気が出てきているという。日本でも江戸中後期に上級武士や儒家、文人などの嗜みであったそうだ。注目の楽器である。

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古琴


音楽学部のイベントとしては、ピアノとフルートのマスタークラス、コンサートが行われ、それぞれたいへん多くの人が集まった。

http://news.whcm.edu.cn/info/1186/5727.htm

大学院の学生たちが通訳や案内係をこまごまとしてくれたり、訪問翌日やイベント終了後に学院長が会食を催してくださるという、終始たいへん友好的な雰囲気であった。音楽大学間の交流は多いが、伝統音楽と西洋音楽を合わせた形でのそれはそう多くはないだろう。本当に貴重な機会であった。

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made by satoru sunahara