慌ただしく過ぎる時間の中で

グラッときたとき、京都では珍しいと思った。それが震度6弱の鳥取地震とは思いもよらなかった。日本中どこが揺れてもおかしくない。

その日の夜は、ドイツ・Stuttgartから帰国した元教え子のリサイタルへ。武満、ベートーヴェン、シューマンというプログラム。特にベートーヴェンで示された隅々まで気が配られたコントロール、そして慌ただしくないテンポ感は、まさにドイツ留学の賜物と見た。

早いものでもう30年以上経つが、僕の留学生活もたった2年半くらい(彼女もそれくらい)だが、生きてきた時間の中でとっても比重が大きい。時間の流れかたが違うように当時も感じたし、今でもそう思う。その違いとは何だろう? 彼女の音楽の中にも悠々と流れる時間を感じた。最近なかなかそういう演奏を聴かない気がする。その成果を心から祝福したい。

先週前半は暑さがぶり返していたが、ここ数日の朝晩は暖房がほしいくらい。上野公園はライトアップされて、もう年末的なムード。

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